ビーフンを科学する②原材料の”お米”について

ビーフン

前回にもビーフンの原料

インディカ米だというお話をしました🌾

 

私はこれを調べる前は

 

私たちが普段食べている

ジャポニカ米ではできないのか?

 

どうしてインディカ米なのか?

 

そして

 

国産が優れているとか

海外産が優れてないとか

そういう話ではありませんが

 

何の根拠もない心理ですが

商品の成分表を見て

私は原産国が「国産」だと

なんとなく安心するので

 

どうしてタイ産なのか?

 

そんな疑問が頭をよぎりました

 

後者については

昨日の記事の中に

答えがありましたね

 

インディカ米の輸入規制があり

製造拠点をタイに移したこと

 

それに加えて

 

私が推測するに

2つの工程は手作業で行っていることから

タイに製造拠点を移すことで

日本で作るよりも

人件費が抑えらるメリットがあり

私たち消費者が手に取りやすい価格を

現在でも維持できているのだと考えます

また

 

1987年から現在まで工場を拡大しながら

製造を続けているということは

直接投資+タイの雇用を生んでいることから

タイ政府との関係もいいのではと想像できます

 

を本題に戻しましょう

 

なぜインディカ米でないとできないのか?

そもそも何がちがうのか?

 

インディカ米パサパサジャポニカ米もっちり

 

みなさんも感覚的にお分かりだと思います

 

まずは

お米の成分に注目してみましょう!

お米の食感(粘り)はお米のデンプンの中の

「アミロース」

という成分の量で決まります

アミロースは「粘り」「硬さ」

に影響を与えるお米のおいしさの

決め手となるものです

 

アミロースの割合が多い

(アミロペクチンの量が少ない)と

粘り少なく

 

アミロースの割合が少ない

(アミロペクチンの量が多い)と

粘り強くなります

 

ちなみに

粘りが強いもち米は

アミロース0%

アミロペクチン100%です

 

次に

 

お米の種類について

お米は大きく2つに分類されます

①ジャポニカ米

  アミロース含量が比較的低く

  中粒もしくは短粒種

  日本朝鮮半島のような高緯度地域で栽培

  炊くと水分を多く含むため軟らかくて粘りがあります

 

②インディカ米

  アミロース含量が高い長粒種

  世界のお米の主流はインディカ米

  中国西南部から東南アジア

  および南アジアの低緯度地域で栽培

  炊くと粘りがなくパサパサした食感で

  冷えると硬くなるので

  普通に食べるお米としては

  あまり適していませんが

  そのさらさらとした食感から

  ピラフリゾットお粥パエリア等の

  料理に適しています◎

 

       また

 

       味噌ビーフン堅焼きせんべいの原料や

  ライスペーパー等の加工に適したお米といえます

 

上記の特性から

ジャポニカ米で麺を作ると

麺同士がくっついてしまい

うまく成型できないのです

 

これが国産米で麺が

作られてこなかった所以

だといわれています

 

なるほど!

 

だからビーフンはアミロース量が多い

インディカ米から作られているんですね!

 

世界の生産比率は

なんと

インディカ米:ジャポニカ米

8:2

 

私たちが普段食べている

ジャポニカ米は

世界全体でみるとマイナー

なことがわかります

 

<参考>

日本 調 理 科 学 会 誌Vol.41,No.5,283~288(2008)〔 総 説 〕 イ ンデ ィカ米 とジ ャポニ カ米 の調 理特性 の比較

 

たった今、

 

ジャポニカ米がビーフン作りには

適さないとお話したところですが…

 

ケンミン食品さんは「秋田県潟上市」と

秋田県立大学発ベンチャー企業「スターチテック」

と三者連携を締結し

秋田県立大学が開発した

高アミロース米「あきたさらり」(ジャポニカ米)

でビーフンの研究開発などを行っています

 色々なチャレンジをされていらっしゃいますね!

 

ということで

本日はビーフンがインディカ米から

作らている理由について

科学の視点からご紹介しました!

 

今日も最後までご覧いただき

ありがとうございました

 

また明日!

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