中華 スイーツ – 漢字から読み解く、”おしるこ系”中華スイーツの名前

中華料理

日本におしるこやおぜんざいがあるように
中国にもおしるこに似たスイーツがあります。

そのバリエーションの数は日本以上、
中国のおしるこ系スイーツの名前
そのとろみの付け具合によって変わります。
本日は、おしるこ系中華スイーツの名前を
漢字から読み解いていきます。

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オンライン美・中華料理教室Éclat Shifu 主宰の三村 佳代です。

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漢字から読み解く、”おしるこ系”中華スイーツ

そもそも、おしるこ系中華スイーツって
どんなものなの?想像つかない!

という疑問を解消しましょう。

おしるこ系の中華スイーツを総称して
「甜湯(ティエンタン)」といいます。
意味としては「甘い汁もの」。

日本ではおしるこは冬に食べますが、
中国では年中を通して食べます。
温かい状態で食べることが多いですが、
冷たいものもあります。

そのとろみの付け具合によって
呼び名が変わり、
材料もまた変わります。

その例を見ていきましょう。

沙【shā】豆類のおしるこ

緑豆、小豆、白いんげんなどの豆類と水を鍋に入れ、
豆類がに崩れるまで長時間煮たおしるこ。

緑豆沙

緑豆のおしるこ

麼麼咋咋(モーモーチャーチャー)

マレーシア発祥の
「ごちゃ混ぜしるこ」という名前のスイーツ。

こちらは、成城石井で過去売られていたもののようです。

露【lù】とろみの少ないおしるこ

杏仁、クルミなどのナッツと水を
ミキサーにかけて煮たおしるこ。
お米やコーンスターチなどのデンプンを加えて
薄いとろみをつけることもある。

椰汁蜜露珠

タピオカ入りココナッツミルク

糊【hú】とろみの強いおしるこ

黒ゴマ、白ゴマ、ピーナッツなどと
水をミキサーにかけて煮た後、
お米やコーンスターチなどのデンプンを加えて
濃いとろみをつけたおしるこ。

芝麻糊

とろみの強い黒ゴマのおしるこ
こちらの芝麻糊はかなりとろみが強く、
プリンぐらいはあるかも。

神戸の泉龍さんの芝麻糊

糖水

糖水【táng shuǐ】シロップ

乾物や漢方薬などと水を合わせて
長時間煮たり、蒸したりして作るシロップ。

銀耳雪梨糖

白キクラゲ・ナツメ・クコの実・
蓮の実と梨が入った、
美肌&アンチエイジング効果抜群のスイーツです。

番薯糖水

さつまいもを生姜と砂糖水で
煮詰めたものです。

さすが中国、スイーツと言っても
体に良さそうな食材がたくさん
使われていますね。

露に近いけれど、独特な名前

先ほど「露」というのは、
とろみの薄いおしるこだ
ということをお話ししました。

楊枝甘露

マンゴー入りココナッツミルク、
香港の名物スイーツです。


このスイーツは80年代末に香港のホテル
「香港利苑酒家(LEI GARDEN)」
で誕生しました。

当初の名前は「芒果西米露」
(マンゴーとタピオカの汁粉)
というようなとろみの薄いおしるこ
という意味の「露」だったのですが、

ホテルの経営者は、
特段美味しそうな響きでないと
感じていたところ、
本である記述を見つけました。

観音菩薩が右手に持つ道具
「楊枝(柳の枝)」
左手に持つ水が入った「浄瓶(瓶)」
その柳の枝を瓶に入れた水のことを
「楊枝甘露」といいました。

観音菩薩はその「楊枝甘露」を使って
災害から人々を助けたという云われから、
暑い夏の日に、このスイーツで
暑さを和らげて欲しいとの願いで
「楊枝甘露」と名付けたそうです。

こちらの「露」は先ほど説明した
薄いとろみのあるおしるこ
から「つゆ」=水という意味に変化した
かなり珍しいパターンです。

まとめ

沙【shā】豆類のおしるこ
露【lù】  とろみの少ないおしるこ
糊【hú】 とろみの強いおしるこ
糖水【táng shuǐ】シロップ

いかがだったでしょうか?
この漢字を覚えておいていただくと
中華レストランに行った際に
「これはね!」と説明できて
鼻タカさんになれるかもしれません。
役立ててもらえたら嬉しいです。

本日も最後までご覧いただき
ありがとうございました。

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