奈良 日本酒 – 中本酒造店さんに日本酒へのこだわり、酒粕の美味しさのヒミツをお伺いしてきました!

発酵

昨年、偶然いただいた
酒粕が美味しくてビックリ。
1年越しに中本酒造店さんに
訪問してきました。
日本酒へのこだわり、
酒粕の美味しさのヒミツについて
お伺いしてきましたので
ご紹介するとともに、
辛口の日本酒を購入しましたので、
そのお味をレポートします。

奈良 日本酒 – 中本酒造店さんに日本酒へのこだわり、酒粕の美味しさのヒミツをお伺いしてきました!

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“糀の発酵調味料”と”せいろ”で
美味しいとヘルシーを両立

ギルトフリーな中華料理で食べながら
キレイにを叶えたい女性に

オンライン美・中華料理教室Éclat Shifu
主宰の三村 佳代です。

この記事はこんな方におススメです。

✓スッキリ系の日本酒大好き!
✓日本酒の作り方に興味がある!
✓蔵元の熱い想いを知りたい!
✓美味しい酒粕のヒミツが気になる!

奈良県の中本酒造店さんを訪問

奈良県生駒市の住宅街にある
中本酒造店さん。

昨年、友人から偶然に
こちらの酒粕をいただいて、
その美味しさにビックリ!

その後すぐに訪問を予定してたのですが、
コロナの感染状況が悪化したので、
泣く泣く断念。
今回1年越しの訪問となりました。

杜氏さんから直接お話をお伺いしました

お忙しい中、杜氏の谷山さんに
日本酒を造っている現場を
ご案内いただきました。

日本酒作りの行程の順番に
ご紹介していきますので、
どうやって日本酒ができているか?
杜氏の熱い想いについて
気になっている方は
ぜひご覧いただければと思います。

モットーは『一白・二蔵・三杜氏』
『一白』高精白の原料米を使い、
『二蔵』良い蔵、良い設備を用い、
『三杜氏』優れた技術を持つ杜氏、
蔵人たちの手によって醸された
日本酒こそ、極上とする。
という意味だそうです。

精米(せいまい)

日本酒は、米を小さく磨きます。
これを精米といいます。
精米する理由は、
お米の外側にはお酒を作るのに
不必要な成分が多いためです。

私たちが食べるお米は約9%を
ぬかとして削っています。
(精米歩合91%)

一方、日本酒の全国平均の
精米歩合は約72%ですが、
中本酒造店さんの「山鶴」
というブランドの
平均精米歩合は49.6%。
ほぼまん丸な形です。

洗米(せんまい)

精米の次は、洗米です。
他社は機械で洗っていることが
多いようですが、
こちらではまさかの手洗い!

3回に分けて洗っていくのですが、
その日の気温・水温・湿度・
お米の精米状態によって、
米の吸水量が違うので、
長年の経験から判断され、
洗う時間が決められています。

毎年10月頃から仕込みを
始めるそうですが、
季節が進んでいくと水の冷たさが
辛くなってくるとのこと。

丁寧な洗米から美味しい日本酒が
作られていると思うと
感謝の気持ちでいっぱいです。

蒸米(じょうまい)

脱水して、甑(こしき)
という入れ物に入れて
お米を蒸します。

杜氏の谷山さんによると
「蒸しに始まり蒸しに終わる」
というくらい日本酒の味を左右する
重要な行程だそうです。

蒸したときの蒸気の量が大量のため、
毎年一度は火事と間違われ通報されて、
消防車が来るのだとか。

放冷(ほうれい)、製麹(せいきく)、出麹(でこうじ)

この後、麹を作る行程
製麹(せいきく)へ。

麹を作るのに最適な温度に
冷まし、麹菌を振りかけて
温度管理をしながら
麹を育てていきます。

杜氏の谷山さんによると、

麹の出来が7割

と仰っていました。

中本酒造店さんの
日本酒はスッキリ感が特徴

通常であれば、3日程度
麹作りに時間をかけますが、
スッキリとした味を出すために、
米のたんぱく質を分解しすぎないように
約2日間で出麹(でこうじ)します。

以前、樋口松之助商店さん
(ヒグチモヤシ)に訪問した時に
こんな質問をしたことがありました。

いい麹ってどんなものですか?

するとこんな回答が返ってきました。

麹菌の菌糸がしっかり米の中心部まで
入り込んでいるものです。
この麹菌がしっかり米の中心部まで
入り込んだものを、専門用語で
突き破精(つきはぜ)といい、
一方、ふんわりとした菌糸が
米全体にまとわりついているものを
総破精(そうはぜ)といいます。この後、発酵させる中で
アルコールができてくると、
麹菌が酵素を作り出すことが
徐々に出来なくなってくるのですが、

突き破精だと中心にしっかり
菌糸が入り込むので、
アルコールができてくる中でも
しっかり酵素が働いて
近づけたい味に近づくそうです。

こちらは次の行程の
酒母(しゅぼ)作りに使う麹。
米粒の周りにまんべんなく菌糸が
ついていて見ているだけでキレイでした。

酒母(しゅぼ)作りのあとの仕込み
に使う麹はまた別で作れているそうです。

麹がこんなにも日本酒の味を左右する
ものだと思っていませんでした。

麹作りにかける熱い想い。
ジーンとくるものがありました。

酒母(しゅぼ)

「お酒のもと」となるの酵母を
大量培養したもので、
水・麹・蒸米を混ぜたところに
酵母を加えて培養します。

酒母には雑菌が繁殖しないように
多量の乳酸を含んでいます。

酒母を造る方法には
2種類の方法があります。
「生酛(きもと)法」
「速醸(そくじょう)法」

生酛法とは、自然に乳酸発酵
させてから酵母を増殖させる方法。

速醸法は、あらかじめ乳酸を添加して
酵母を育成する方法で、
山鶴は速醸法で酒母を造っています。

本仕込み

本仕込み醪(もろみ)仕込み
とも呼ばれます。
日本酒の本仕込みでは、
「麹・蒸米・水」の全量を、
いっぺんに加えるのではなくて、
3回に分けて仕込みます。
これを3段仕込みといいます。

1回目を「初添え」
2回目を「仲添え」
3回目を「留添え」

と呼びます。

下の写真は初添えの様子です。
タンクの中にぷつぷつと
気泡ができているのがわかります。

生き物ですので、温度管理が大切。
0.5度以内に保つように
管理されているとのことです。

圧搾(しぼり)

熟成した醪(もろみ)を圧搾していきます。
いくつかの搾り方があるのですが、
中本酒造店さんでは、
「ヤエガキ式(ヤエガキの吟醸搾り機)」

大布と呼ばれる袋と
矢板と呼ばれるアルミ板を
交互に重ね、その後下の大布から
順に醪をポンプで送り、
最初は醪の自重で、
途中から上から機械で
圧力をかけて
搾るものを指します。

自重+上からの圧力で
ゆっくり絞ります。

横からの圧力で絞ると早く効率的に
搾れるようですが、
スッキリした日本酒にするため、
このヤエガキ式を採用。

濁りが出ないかなどを
付きっきりでチェックされています。

美味しい酒粕のヒミツ!

①麹作りの時間を短めにして
米のたんぱく質を
分解しすぎないようにしており、
酒粕に米の美味しさ
栄養が凝縮されている。搾りすぎないので、
うまみがかなり残っている。
酒粕のしっとり感が全然違う!

ビックリしたのは
たった4人ですべての作業を
されているとのこと。

日本酒を製造する機械や道具は、
洗剤を使って洗うことができないので、
使えるのはお湯か水だけ。

道具のメンテナンスにも
時間と手間がかかるのだそうです。

行程やこだわりを直接お伺いすると、
その商品を食べたり
飲んだりすることができる
ありがたさをより感じることができました。

私たちが普段何気なく口にしている食材も、
きっと同じように作られているはず。
いただく前の感謝を忘れずにいたいなと
この日の体験を通じて思いました。

最後に、栗田社長と一緒に。
お忙しいところ、蔵を見学させていただき
ありがとうございました。

日本酒・段違い辛口を試してみた

私、辛口の日本酒が大好きでして、
色々な種類の日本酒の中から、
「段違い辛口」を購入し、
日本的なアテと共に
いただきましたのでレポートします!

準備したのは、5種。
マグロの刺身
炙りこんか漬けのクリームチーズのせ
炙り明太子
数の子ワサビ漬け
粕汁

まず冷酒で

食欲に負け、
日本酒を開ける前までの
写真しかありませんので
ここからは文字のみになることを
ご了承ください笑

色はかなり薄い黄色。

日本酒度 -3.5から -5.9が「甘口」
-1.5から-3.4が「やや甘口」
+1.5から+3.4が「やや辛口」
+3.5から+5.9が「辛口」
とされている中で、

+17というのは名前の通り
「段違い辛口」です。

さてそのお味は…
確かに辛口!

最初にパンッと辛味が来て
後半にかけてスーッと消えていく感じ。
フルーティーさはありません。

でも思ったよりも辛くない!?
辛さよりもビールのような
「苦み」を感じました。

40度のぬる燗で

湯煎して、ぬる燗にしました。

これは全然違う!

辛口度合いが増し、
苦みがなくなりました。
一気に芳醇な日本酒に。

えええ!
温度でこんなに変わるの!?

という驚き。

ぬる燗により急激に
ピッチが上がりました。

アテが進む進む。

中でも一番驚いたのは
こんか漬けとの相性。

2つが合わさった瞬間
ほのかな甘みが感じられる
というケミストリーがおきました。

不思議~。
日本で生まれた発酵もの同士
かなり相性がいいようです。

辛口の日本酒がお好きな方、
発酵ものがお好きな方は
こちらの段違い辛口を試してみて下さい!

純米吟醸 段違い辛口 720ml | 奈良の日本酒・地酒の通販なら山鶴【中本酒造店】 (yamaturu.com)

ちなみに…
粕汁は多めに作って
数日にわたって
食べています。

食べ終わった時には、
体がポッカポカに。

美味しいものを食べて
体が温まるのは最高!

この冬は酒粕を食べて
一緒にぽかぽかになりましょう!

クリスマスレッスン~酒粕を使ったぽかぽか中華~

今回ご紹介した酒粕をみなさんにも
ぜひ召し上がって欲しい!
ということで、
両手で数えられるくらいの
数量限定になりますが、
日本在住のレッスンを申込んでいただいた方に
酒粕をお送りする予定です。

メニューは只今準備中♪
日程を先にお知らせします。

12月はお忙しい方も多いので、
自分の都合で学んでいただける
レシピ動画レッスンもご用意します。

酒粕がセットになったレッスンは
zoomレッスン・レシピ動画レッスン
どちらの方もお申込いただけます。
先着順となりますので、予めご了承ください。

大変申し訳ないですが、
酒粕の送付は、日本在住の方に限ります。
もちろん海外在住の方も
レッスン自体はご受講いただけます。

日程(クリスマスレッスン)
・12/3土曜[夜] 16:30~18:30
・12/4日曜[夜] 16:30~18:30
・12/6火曜[昼] 10:00~12:00
・動画レッスン
クリスマスレッスンは
11月上旬に募集開始予定です♪
興味のある方は予定を空けて
待っていてくださいね!

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